
生物多様性
生態系を保護する
責任ある素材の選択
動植物や鉱物起源の素材など、ベルルッティの製品を生み出すために使用される原材料の大部分は自然由来のものです。メゾンは自然から借りたものを返すために、生物多様性の再生に貢献するサプライチェーンの構築に取り組んでいます。 その課題としては、資源や気候の保護、アニマルウェルフェア(動物福祉)への配慮、森林破壊との闘い、危険な化学物質の排除、大気や水質汚染の低減などです。現在では、使用されている戦略的な素材(レザー、ウール、カシミヤ、ビスコース、シルク、コットン、エキゾチックレザー、木材、木材派生品)の92%以上が、最も厳しい基準を満たす認証を取得しています*。2026年にはすべての素材において認証を取得する予定です。
*データは2024年12月現在
認証への理解
ベルルッティが使用する牛革と羊革の98%は、LWGシルバーまたはゴールド*認証を受けています。レザー・ワーキング・グループは、ブランドやタンナーなどの様々な利害関係者を集め、持続可能で責任ある革生産を確保するための厳格な監査プロトコル開発のイニシアチブをとりました。
98%のクロコダイルレザーは、種の保存と地域社会の尊重、動物の生涯を通じた福祉、農場労働者の労働条件、環境保護を保証する基準に従って製造されています*。
ベルルッティが使用するウールとカシミヤの56%は、責任ある飼育から得られたものか、リサイクル素材から成ります*。
ベルルッティのビスコースの99%は、持続可能に管理された森林から得られています。このタイプの繊維は主に木材パルプから作られています。
*データは2024年12月現在

ベルルッティが購入するコットンの93%は、オーガニックまたはリサイクルコットンから成っています。
このような素材の調達により、これらの産業で働く人々への敬意をもち、環境への取り組みを促進し、生産過程全体での素材のトレーサビリティと一貫性を確保します。
*データは2024年12月現在有害化学物質の使用を終わらせるために
LVMHグループは、繊維および皮革産業での有害化学物質の使用を排除することを目的としたZDHCプログラムに属しています。ベルルッティは、2023年までにすべての戦略的な皮革および繊維サプライヤーの化学物質使用量がZDHCの制限基準の50%以下となることを約束しています。
現在、メゾンの戦略的サプライヤーの86%がPRSL(製品制限物質リスト)に署名しており、これはベルルッティの売上額96%分の素材調達を占めることになります。
*2024年12月の売上データに基づく

生物多様性の推進と炭素隔離への貢献
私たちの3つの事業領域における温室効果ガス排出量の削減は、当社の環境戦略の主要目標のひとつです。それを推し進め、生物多様性を保全しながら二酸化炭素吸収源を回復させることは、私たちのアプローチにおける新たな段階です。

農業と地域のエコロジー転換へのベルルッティの取り組み
2023年、ベルルッティはLe Printemps Des Terres社とのパートナーシップを結ぶことを選びました。ベルルッティは、気候変動に対応したアグロフォレストリーのプロジェクトを資金援助することで、カルヴァドスの農場にある8.5kmの生垣を修復しています。このプロジェクトは、フランスのエコロジー移行省が創設した「生垣メソッド」と呼ばれる低炭素化へ移行するための施策の一環として実現されました。この取り組みにより、生物多様性を回復させながら、15年間で850トンのCO2を隔離することが可能になるはずです。
ベルルッティ、森林破壊との闘いに参加
ベルルッティのオーダーメイドシューズに使用されるラストから、店舗のインテリアデザインに至るまで、木材はベルルッティにとって欠かせない素材です。今日、当社の木材と木材副産物の98%は持続可能な方法で管理された森林から調達されていますが、私たちには森林の保全への関与は不可欠だと思われます。ベルルッティは、気候変動と生物多様性の侵食に対抗するため、生態系の再生に貢献する主要団体であるReforest'Actionとともに、ボルネオ島のリンバ・ラヤ生物多様性保護区にある47,000ヘクタールの熱帯林を保護する大規模プロジェクトに参加しています。このプロジェクトは、絶滅の危機に瀕しているボルネオオランウータンなどの野生動物や地域コミュニティにも利益をもたらしており、特に、より持続可能で生態系の保全と共存できる新たな経済活動を開発しています。
ベルルッティは、自主的炭素市場に由来し、トリプル認証を得ているこのプロジェクトに対し、3,400のカーボンクレジットを提供することにより貢献しています。これは、同プロジェクトのおかげで、大気中に排出されることなく、二酸化炭素吸収源を確保することができたCO2のトン数に相当します。
