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コントラスト

パティーヌ
世界でたったひとつの逸品。靴を愛する者にとって、これに勝るものはありません。ベルルッティのパティーヌにより、変化と解釈に無限の可能性が生まれます。
オルガ・
ベルルッティの伝説
パティーヌは、溶剤、精油、顔料、および染料を塗布しながら、皮革の着色および漂白を行うための様々な技法を用いて創り上げられます。1980年代、オルガ・ベルルッティ により、この秘伝の技は確立されました。
パティーヌは、これまでに何度も模倣されてきましたが、どれも本物と匹敵するものはありません。オルガは、履きならした靴ほど美しいものはないと考えていました。靴は時間とともに艶(つや)が出て、部分的に色が抜けます。「そのような靴だけが魂を持つ」と、オルガは言います。伝説では、月が皮革の脱色に与える影響を理解することで、オルガは、一つひとつの靴に独特の個性を与える色、コントラスト、そして透明度を発明したとも言われています。当時、紳士靴のほとんどは黒か茶色でしたが、オルガは、常識にとらわれない新たなカラーパレットを生み出したのです。ベルルッティの靴は、それを手にする者と同じように、世界でたったひとつの名品となりました。
ヴェネチアレザー
しかし、日本の漆器のような微光を放つパティーヌを創り出すには、それにふさわしい土台が必要でした。ヴェネチアレザー の発明についても、オルガ・ベルルッティは称賛に値します。ヴェネチアレザーは、あらゆる独創的な大胆さを可能にするしなやかさと上質感を併せ持ちます。ベルルッティが独自に開発したヴェネチアレザーの特別な鞣し(なめし)製法により、靴に格別のしなやかさと密着感が生まれます。ヴェネチアレザーは、厳選された高品質皮革を使ったフルグレインレザーで、コーティングは行っていません。ベルルッティの靴は、皮革の欠陥部をすべて取り除いた、もっとも高品質の部分を使用しています。
職人の秘技
芸術家が絵を描くときと同じように、パティーヌの職人も、顔料を巧みに操り、染料と精油を使いこなします。塗布には様々な道具を用います。あらゆる大きさのブラシ、スポンジ、布きれ・・・。ベルルッティのブティックにあるパティーヌの工房では、そんな職人達の仕事の様子をご覧いただけます(リンク)。マスターカラリスト達の手で、靴はまず“裸”にされ、つまり色を明るくした後、天然顔料と様々な種類のワックスを載せた精油で丸1日かけて根気よく揉み込みます。着色までにはこれらの工程を経る必要があります。

工房で
パティーヌ職人は、芸術家がパレットを使いこなすように、染料と顔料を巧みに扱います。オレンジまたはピンクの顔料を1滴、赤色の顔料と混ぜ合わせ、靴の先に透明の塗料を塗布したら、綿棒を使って合わせ目を際立たせます。パティーヌにより、“たわみ”(カラーグラデーションによる濃厚な色彩)、“光彩”(明るい縞)、あるいは“曇り”(煙のような趣)といった効果が与えられます。このような技法はすべて、靴全体に施すこともできますし、もちろんインステップ(甲)、バンプ(つま先革)、チップ(飾革)など、特定の部分だけでも可能です。これこそが、世界にまたとない唯一無二の1足が生み出される所以であり、その1足1足が芸術作品となるのです。パティーヌの色
お客様は、多彩なカラーパレットの中からお好きな色をお選びいただけます。この素晴らしいカラーグラデーションの中でも、メゾンを象徴する色があります。「オータムリーフ」、「キャビア」、「サンテミリオンレッド」、「ネログリージョ」、そして抜群の知名度を誇る「トバコビス」ブラウン。なんて想像力をかきたてる名前でしょう!「トバコビス」は、1895年に制作されたオリジナルの「アレッサンドロ」の温かみのある琥珀(こはく)色へのオマージュです。近年では、着色前にわずかに塗布することで、レッドやダークブラウンといった色彩にアンティーク調のゴールドを帯びた美しい透明感を与え、まるで長い時間をかけて色が変化したような趣を生み出す「ゴールデンパティーヌ」の完成度が高まり、究極の大胆さを実現させています。

パティーヌが伝えるあなたという人間
アーティスト、つまりあなたと同じ共通点を持つ靴を制作するにあたり、その個性をあらわにし、その魂をあばく靴ほど美しいものはないと言えるでしょう。たとえば、ファッションデザイナーのイヴ・サン・ローランは、オルガ・ベルルッティが彼のために制作した、極めてダークなブルーブラウンの靴を愛用していました。また、ブリックレッドやパープル、あるいはナス色などのジャケットを好んで着た精神分析医のジャック・ラカンは、大胆にもそれらのカラフルな洋服とマッチする靴を履いていました。
ベルルッティを愛する忠誠心の高いお客様の多くは、靴も芸術の一部だと考えています。「燃える薪の色」や「上海の夜」といったスタイルをご希望されるお客様もいれば、庭園でも雨や雪にさらされることなく、月明かりで靴にパティーヌを施すための特注ベル・ジャー(ガラスの鐘)をご注文されるお客様もいらっしゃいます。詩的で情熱的な物語は、いつもベルルッティにおいて語られています。そして、あなただけの靴の制作は、完全にあなたに委ねられているのです。パティーヌのお手入れ
パティーヌは、精度と繊細さを要求する精緻な芸術です。だからこそ、ベルルッティの象徴的なヴェネチアレザー製の靴をお持ちのお客様は、メゾンでもっとも古くから伝わるお手入れの習慣である初回パティーヌを忘れないでいただきたいのです。およそ15回程度、靴を履いたら、いかなる種類の靴クリームをも塗布する前に、初回パティーヌを施してください。こうすることで、第一印象よりも靴の色が安定し、歩いたときにできる履きジワに洗練された趣を与えることができます。こうして、お客様のパティーヌと靴は、世界でたったひとつの名品となるのです。
この初回パティーヌのお手入れは、靴のご購入時にお渡しした「初回パティーヌ」カードをご提示いただくことで、ベルルッティのブティックであればどこででもサービスをお受けいただくことが可能です。その後は、定期的なお手入れのために年に2回、靴をベルルッティの工房へお持ちいただくことをお勧めいたします。この機会をどうぞお忘れなく。お客様の靴もきっと喜んでくれることでしょう。詳細については、ベルルッティのお手入れガイドおよびオルガ・ベルルッティの靴磨きガイドをご参照ください。"
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