ビスポークのテーラリング
ビスポークのテーラリングとは? ベルルッティにとって大切なサービスであり、ベルルッティをお客様が全身をオーダーメイドで誂えることのできる唯一のブランドにしているものです。
テーラリング工房の舞台裏を見てみましょう
テーラリングのサヴォアフェール
愛好家の間で『グランムジュール』として知られる真のビスポークテーラリングは、至高の代名詞である仕立ての職人技です。マスターテーラーが、一人ひとりのお客様のご要望、体形、個性、また目的に応じて、お客様に完璧にフィットする、そしてお客様のためだけにデザインされた、世界にまたとない逸品を創り出します。
ビスポークのテーラリング:ステップ
打ち合せ
すべてはメゾンのプライベートルームで行われる初回の打ち合わせから始まります。それぞれのお客様にはここでご要望をお聞きし、それにお応えするために全工程を担当するマスターテーラーとお会いいただきます。 テーラーは、お客様の人物像、ライフスタイル、ご希望のスーツ、それを着用する場面や季節を把握する必要があるため、お客様一人ひとりに合わせた細かな質問をします。 なぜなら、頻繁に時間帯を横断するビジネスマンのお客様と、例えばメディア関係の著名人のように独創的で変化に富んだワードローブを必要とするお客様とではニーズや要望が異なるからです。
採寸
次に、テーラーが採寸を行います。 肩幅から脚の長さまで、20箇所以上の採寸が必要です。 テーラーは、あらゆることに目を配るよう訓練を受けており、ここでは、歪みを正し、肩を張り、姿勢を伸ばします。 また、1つボタンか2つあるいは3つボタンか、ボタンスタイル、手縫いかパッチポケットか、ポケットの数はどうするか、ポケットは内側と外側のどちらに配置するか、ピークラペルかノッチラペルか、ラペルの幅はどのくらいか、またライニングの色など、人目を引き、判断力が問われるスーツのカットについてのアドバイスも行います。 すべてのステップを通して、マスターテーラーは専門家としての賢明な提案でお客様を導きます。
生地の選定
スーツの生地を選びます。 ベルルッティでは、イタリア、イギリス、アイルランド、またフランスの一流生地ブランドから3,000種類以上の生地を取り寄せており、数多くの選択肢があります。 例えば特別なイベント用など、具体的なご要望を持ちのお客様もいらっしゃいます。その場合、マスターテーラーがご要望にぴったりの生地を探すお手伝いをします。 高級ワインやスポーツカーと同じように、ビスポークテーラリングにも独自の特殊な用語があります。 生地であれば、カシミヤ、ビクーニャ、『プリンス・オブ・ウェールズ』、あるいは『テニス』ストライプなどが会話に出てくるかもしれません。 また、生地の密度も重要です。メートル値が高いほどその素材が高級で手触りも柔らかいということを意味します。 どの生地を選ぶかは、お客様のライフスタイルによっても異なります。 メゾン ベルルッティでは、例えば、悪天候に対する耐久性を備えながら優れた通気性を維持する、シワになりにくい撥水性の生地を提案するなど、エレガンスとイノベーションを組み合わせた選択肢をご案内しています。
カット
初回の打ち合わせが終わると、マスターテーラーはスーツの制作に取り掛かります。 ジャケットとパンツのデザインは、ジャケットの垂れ具合や必要に応じて肩のバランスを調整し、お客様の体形に合わせてテーラーがスケッチします。 スケッチにはすべてのラインやディテールが記されており、それが型紙作成の工程に用いられます。 次に、この情報をコットンキャンバスに転写します。これはトワレと呼ばれ、ジャケットの最初の試作品となります。 最初のフィッティング後、一定の採寸と調整を行ってから、お客様の選んだ生地を裁断します。フィッティング時とお客様が今後ジャケットを使用される中で調整を行えるよう、裁断時には余分な生地を残します。
フィッティング
マスターテーラーがジャケットの最初のトワレを制作するのには、3週間かかります。 まだポケットやライニングはありませんが、このキャンバスの試作品の準備ができると、お客様をフィッティングにお呼びします。 テーラーは、ジャケットのバランスライン、すなわち体への沿い具合を確認します。 この時点で、パンツは試着できる状態になっています。 2回目のフィッティングは数週間後に行います。お客様は、専門のアセンブラーによって完全に手作業で組み立てられ、縫製されたスーツを試着することができます。襟、袖、内ポケット、外ポケット、ライニングの縫い付けまたは仮縫いを行います(後で調整を行えるように一時的な処置)。
世界にまたとない特別なスーツ
お客様は、一人ひとりが異なるご要望をお持ちです。時には、マチやマーチンゲール、襟のシェイプ、メガネや電話を入れるためのポケットのサイズなど、非常に具体的なご要望をお持ちのお客様もいらっしゃいます。 最後のフィッティングでは、マスターテーラーが最終調整を行います。ここでは、わずかなひだやシワをなくし、張りのあるすっきりとしたラインに整えるため、ミリメートル単位の修正を行います。 見事なスーツのライニング、隠しポケット、大胆なボタンスタイル、意外性のあるレザーのインサートなど、独特のディテールからは創造性に満ちた大胆さも感じられます。
唯一無二のスーツ
初回の打ち合わせから3ヵ月後にお客様はやっとご自身の個性や体形、ご希望に合ったスーツやシャツに腕を通すことが出来ます。マスターテーラーとそのチームは70時間もの時間をそのプロジェクトに費やします。世界にまたとない特別なスーツを作る中で、お客様とテーラーは長いお付き合いに発展することもよくあります。同じテーラーが継続したオーダーを通じて採寸やパターン、またお客様の体形とオーダーのお好みを熟知していくのです。
特殊トリートメントのためのご希望日時があれば、ご指定ください
予約するいつでもお好きなときに、お近くのベルルッティストアにお立ち寄りいただき、サービスのリクエストをしてください。
店舗を検索