ベルルッティの2023年春コレクション

世界各地のお客様に向けて、リネンのスーツ、カシミアダブルフェイスのブレザー、テーラードパンツ、ハリントンジャケット、フライトジャケットやスリーブレスパーカといったアイテムがラインナップ。そのすべてに、ベルルッティらしいデザインコードが息づいています。パティーヌはもちろんのこと、たとえばポケットのフラップ裏側にさりげなくあしらわれたスクリットや、バッグ〈アンジュール〉と同じジップの引き手など。特筆すべきは、メゾンのシンボルともいえるスクリットのバリエーションです。シューズやレザーグッズにのみ用いられてきた手書きのカリグラフィーですが、今ではボンバージャケットやフーデッドパーカのヌバックレザーにも用いられ、さらにウィンドブレーカーやフィールドジャケットにはプリントやジャカードで、ポロシャツには織りで、シャツには刺繍で表現されています。

レザーグッズでは、〈プルミエジュール〉〈ヴィアッジョ〉〈エミーオ〉〈ニノ デュオ〉といったバッグが、オリーヴ、アヴェイロ、テラ・ディ・シエナと名付けられたシーズナルのパティーヌで彩られます。なかでも、ブリーフケースの〈グリニッジ アンディ〉がカカオ・インテンソにパティーヌされたヴェネチアレザーで初登場。その特徴は、オルガ・ベルルッティがアンディ・ウォーホルのために生み出したアイコニックなローファー〈アンディ〉のシルエットとディテールにインスピレーションを受けている点です。シューズに用いられているサドルやステッチが、バッグのフラップやハンドルのデザイン、エッジの処理などに踏襲されています。また、取り外し可能なストラップにより、手持ちでも肩掛けでも使用できます。


今季のハイライトの一つ、チェス・パッチワークのデザインは、ブーツメーカーとしてのメゾンのクラフツマンシップをあらためて示すものです。メゾンにとって馴染みの深い、パッチワークの技術。四角形を並べたグラフィカルなパターンは、それぞれ微妙に異なる素材の質感を際立たせています。4枚のパネルのうち1つにはスクリットがあしらわれており、それらがエッジをあわせて縫い合わされ、伝統的な象嵌の技術をも彷彿とさせる幾何学模様を描き出しています。


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