「Dans les pas de」：ベン・アーラーズ、所作と声の交わる場所
自然な会話を聴くようにして、ある種の事柄について深く知ることができる。キャリアを歩んでいくなかでメゾンと出会った男性たちが、それぞれのストーリーを語る媒体として、ベルルッティがポッドキャストを選んだのは自然なことでした。
ハリウッドから次々と生まれる、あの端正な顔立ちの俳優たちに溶け込むこともできたかもしれません。しかし、ベン・アーラーズは別の道を選びました。彼はより控えめで、しなやかで、地に足のついた人物。スポットライトから遠く離れたアイオワ州出身の彼は、風に耳を傾け、雨の音を理解するような街で育ちました。そこでは、演劇は職業ではなく、純粋な遊び場でした。子供の頃は母親のリハーサルに付き添い、ティーンエイジャーの頃にはセントラルパークで歌っていたベン。28歳の時、19世紀後半のアメリカにおける新旧世界の緊張関係を描いたHBOシリーズ『ギルデッド・エイジ』でジャック役を演じました。しかし、この役の背後には、ある眼差し、ある声、そしてある魂が宿っていたのです。
「Dans les pas de」のこの新エピソードで、ベン・アーラーズは類まれなる誠実さで自らを明かします。孤独、創造性、そして「好奇心を持ち続けたい」という変わることのない願望について。眠らない街、ニューヨークの中心で静寂を求める気持ちについて。ブルックリンでの長い散歩について。音楽への夢、そして多様な表現に挑戦するアーティストへの敬意について。
彼はまた、衣装芸術を単なる装飾としてではなく、自らを語るものとして捉えます。舞台でも日常生活でも、着るものに心地よさを感じることの大切さ。そして、初めてのファッションウィークから生まれたベルルッティとの自然なコラボレーションは、以来、所作と意思とに宿る、2つの形のエレガンスを明白に結びつける存在となっています。
ベン・アーラーズの足跡を辿る、2つの世界を巡る旅のようなエピソード。演技、声、記憶…そして「存在」というはかないものについて語る1時間です。
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