パティーヌの技巧

生きた遺産の象徴であるパティーヌは、ベルルッティが長年にわたって情熱をかけて培ってきたメティエダールの一つです。ベルルッティは、パティーヌを通じて、独自の「ヴェネチアレザー」を生み出し、カラリストの創造領域を何倍にも広げてきました。 

もともと絵画の領域で用いられていたこの言葉は、17世紀以降、キャンバス上で時間の経過を表現するこの優美な色合いを指すようになりました。ベルルッティにとって、パティーヌは完全なるアートであり、カラリストの才能を表し、お客様の個性を表現するための言語なのです。

職人技が見せる世界

パティーヌは、サヴォアフェールである前に、視線と手が司る領域です。すべては、蒸気を当てることから始まります。これによってステッチを際立たせ、ソールに沿って、アイレットを囲みます。お客様が選んだメインカラーが、コントラストとして刻み込まれます。職人が水と着色したワックスを交互に塗布し、鮮やかなニュアンス、優美な立体感、生き生きとした深みが生まれるまで繰り返し、そうして少しずつ、絵画が形を帯びていきます。

透明感を左右するグラサージュ(艶出し)仕上げにより、華美すぎない、完璧な輝きがもたらされます。

無限のパレット


画家が色とりどりの絵の具を並べるように、メゾンのカラリストも60色ものカラーレパートリーを持ち、そのカラーパレットは組み合わせることによって何倍にも広がります。「モガノ」、「トバコ」、「ネロ・グリージョ」、「カルメン」など、イタリアの画家、ブロンズィーノがキャンバスに描くレッドやブルーの背景のように、グラデーションが光と影の間で対話します。パティーヌはその一つひとつが色彩の旅であり、熟練のカラリストの直観と、オーダーするお客様のイマジネーションとが融合することで実現します。 

さらに詳しく

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ベルルッティを知る

ベルルッティ。その名は、比類なきサヴォアフェールを即座に連想させます。精確かつ巧みな手仕事に、優れた職人たちの風格が感じられます。

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ベルルッティのビスポーク

ビスポーク、それはどこまでも広がるプレイフィールド。ここでは、ビスポークシューズやテーラリング、ユニークピースに命を吹き込む特別なプロジェクトまで、ベルルッティの特別なサービスを体験いただけます。

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メンテナンスと修理

ベルルッティのクリエーションの物語は、お買い上げいただいた後も終わりません。どの製品も、時を超えて大切にしていただけるよう考え抜かれています。また、製品がその傑出したエレガンスを表現し続けるためにも、お客様の声に耳を傾けること、丁寧なお手入れ、そしてメンテナンスが不可欠です。